誰の心にも雨は降っている。ただ僕たちにできるのは、傘をさすことだけ。
辛い状況になったとき。
上手くいかなくなったとき。
人はそう。悩み、苦しみ、塞ぎ込んでしまう。
できない自分を痛めつけてしまう。
できる自分になること、
輝いている自分になることを強くイメージするほど、
そういった自分を容認できなくなってしまう。
そういう自分がダメな自分だと思い込んでしまう。
上手くいっている人は、そんな瞬間なんてないはずだろうに、
その一方で私はこんなことで躓いている。
だから私なんか・・・・
空の天気は、晴れることもあれば、雨が降ることもある。
中途半端な曇りや、雪が降ることも。
風が強く吹くことや、あまりないけれど、雹が降ってきたり、
みぞれが降ってきたり、雷が強くなったり。
人生もそれと同じ。
人間の心は、自分が願っている通りに晴れてくれることもあるけれど、
願ってもないのに雨が降ることだってある。
コントロールできそうな自分の心だけど、本当は心なんて空の天気と変わらない。
それなのに、上手くいっている人の心はいつも晴れてるはずなんだって僕たちは決めつけてる。
確かにそう見えるよね。
だけど本当はそうじゃない。
ただ、心に雨が降ったら、傘をさして雨から身を守ったり、立ち止まって雨宿りしているだけ。
だから濡れていないんだ。
その一方で上手くいかない人は、天気はいつも晴れてくれるはずなのにと思っている。
だから雨を想定しない。だから傘をささない。そうしているうちに雨が降ってきたら、空に向かって文句を言うんだ。
「なんで降ってきちゃったのよ。雨はもう一生降らないって私の天気予報はそう言ってたのに!」ってね。
天気を操作することができないように、心がどんな状態になるかも、実際僕たちには操作することはできない。だから、傘の準備をしなきゃ。ゲリラ豪雨だってありうるんだ。
自分の心に期待しない方がいい。
どんなに素晴らしい時間を享受しても、ほんの瞬間のうちに雷雨は襲ってきたりする。
一瞬だけ瞬く星空は見えたけど、すぐに空が曇ってしまうこともある。
心は操作できない。
ただ僕たちにできるのは、傘をさすことだけ。
雨宿りすることだけ。
そうすれば誰も雨でびしょ濡れになることはない。
誰の心にも雨は降っている。
僕たちにできるのは、傘をさすことだけ。
ゆたか。
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