TAKEO KIKUCHI ジャケットの秘密
画像出典：https://store.world.co.jp/s/brand/takeo-kikuchi/official/brand_concept/
仕事の上ではスーツとかジャケットなどのフォーマルなスタイルとは無縁な私だが、私生活においては積極的にそれらを取り入れていきたいと思っている私である。
スーツにしろジャケットにしろ、いずれにしても選ぶ段階で最も重要なことはフィット感であり、着たときのシルエットだと私は思っている。
もちろん何を重視するかは人それぞれだと思うが、やはり着たときの見た目が良くないならどんなに良いブランドでも生地でも仕立てでも、それを好んで着続けることは誰にとっても難しいことなのではないだろうか。
【ららぽで俺のためのジャケットを探す】
既製品のジャケットは肩がはまらないという問題
さて新年になり、お金にも余裕が出てきたので、新しいジャケットを新調したいと考えていた。しかし私の肩は若干日本人のベーシックな肩の形状とは異なるようで、ジャストサイズかつ美しいシルエットを求め既製品を探し回っても、袖を通してみたら大抵肩に斜めのシワが寄ってしまう。どうやら既製品で合わせるのが難しい骨格らしい。（といいつつも、街中で僕と同じ現象に見舞われている人はよく見かける。）直立姿勢でそうなってしまうので、見た目が非常に良くないのだ。オーダーメイドで仕立ててもらうならその問題を解消するに話は早いのだろうが、しかし「オーダー」というのは少々敷居が高いイメージがつきまとう。人生の転機とも言える重要な節目でも迎えたならそれを選択肢として考えてもいいが、単純な思いつきの購買意欲をオーダーメイドで満たすのは随分贅沢なことのように思えて気が引ける。
ということで、骨格の問題があることを重々自覚していながら、結局いつも通り既製品をひたすら着まくる作戦に心を定め街に繰り出した。
ららぽーとTOKYO-BAYは老若男女に人気のお買い物スポットで、特に東京湾沿岸部に住む千葉県民御用達のショッピングモールなわけだが、根っからの千葉県民である私の人生とももちろん切っても切り離せない存在だ。ガチのハイブランドこそないが、ファストファッションはもちろん中堅クラスのブランドまでなら一通り眺めることができる。
TAKEO KIKUCHIのジャケットは衝撃的だった件
さていつも以上に気合いを入れてららぽーとに足を踏み入れ、ジャケットに袖を通すことに集中した。納得のいくジャケットに果たして私は巡り会うことができるのだろうかと、疑心暗鬼にも羽織ることをくりかえしていたわけだが、いや、これは本当に私の理想にかなり近いシルエットを実現してくれたブランドがたったの一つだけあった。それがタイトルにも記した「TAKEO KIKUCHI」さんである。
あまり期待もせずに袖を通したそのジャケットは、良い意味で期待を裏切るシルエットを実現してくれた。三角筋の後部繊維と小円筋の近くにきまってできるシワが出ていない。直立姿勢で肘を伸ばしたときにはキレイな腕のラインが際立っている。明るいカラーがなかったことと、今回の買い物の予算を上回ってしまっていたことは残念なことだったが、最も重要視していた「ジャストサイズの美しいシルエット」を見事にクリアしてくれた逸品に出会えたことは、この日のショッピングにおいて最も大きな収穫だった。
◆TAKEO KIKUCHIのジャケットの秘密
いやしかしなぜ他ブランドの既製品では起こる現象が、「TAKEO KIKUCHI」さんの既製品では起こらないのだろうという素朴な疑問が私に沸き上がってきた。その理由を店員さんに尋ねたか否か、興奮気味だった私はそのことを記憶していないが、店員さんがその秘密を教えてくれたことだけは覚えている。
「普通男性用の洋服のパターン(生地を切り出すための型紙)はほとんど直線で描かれますが、TAKEO KIKUCHIに関しては女性用の洋服の型紙と比較しても遜色ないほど曲線で描かれているんです。なぜなら男性とはいえ、体には直線な箇所はどこにもないですからね。」
なるほど。
生地を切り出す段階で、体の曲線のラインが意識されているからこそ、着たときにも実際の体のラインに対して服が副作用(シワがよる)を起こすこともなくなるということか。もちろん直線よりも曲線のほうが縫製も圧倒的に難しくなる。しかしひとつひとつの服に職人の技を総動員させることによって、見た目は同じようでも、着心地に圧倒的な差をもたらすジャケットができるわけですか。
TAKEO KIKUCHIさんのこだわりと、その値段に思わず「なるほど。」と唸る日になりました。が予算オーバーのため、今回は購入を見送りました。無念。
しかし次回は、TAKEO KIKUCHIさんのオーダーメイドスーツにがっちり狙いを定めています。
皆様も是非一度TAKEO KIKUCHIさんのジャケットに袖を通してみてはいかがでしょうか。
YUTAKA.
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