チョコリスタ
休日
いったいいつぶりだろう
カフェに入るなんて
入りたい
でも緊張する
オーダーするのに、手間取ってるのがばれたら恥ずかしい
できるだけ平然を装って まずは顔をつくって
あ、飲み物は先に決めておかないと
立看板が店頭にある
チョコリスタ?
うまそうだ
これにしよう
いざTULLY'S COFFEEへ
店員とは目を合わせない
泳ぐ目線に気づかれたくないから
頼むことに集中する
「トールにしますか?ショートにしますか?」
その質問に対する答えを用意していなかった
不覚
しかしここは落ち着いて
「ショートで」
オーケー
無難な選択だ
トールを頼もうとするプライドはとりあえずねじふせた
チクタク....
いよいよきた
店員の目線から逃れたい一心で、二階席へ
しまった
どこに座るか決めてなかった
しかしここで手間取っていたら、タリーズコーヒーの常連客におれがカフェ素人だということがばれてしまう
戸惑う気持ちが周囲にばれないように、瞬間立ち止まった足をすぐにうごかした
とりあえず中央の席へ
向きはもちろん、外の景色が見える方向で
ふう
おちついたぜ
やっと
この空間をじっくりと味わう準備ができた
チョコリスタ
いただきます
細かく砕かれた氷
細かく砕かれたチョコチップ
甘さ控えめなチョコレートシェイク
太いストローをつたって絡み合った三者は、
口のなかで混じり合い、
溶け合い、
喉をつたって消えていった
ただ、
ほろ苦いカカオの香りだけは
ほんのりと鼻腔に置き去りにして
至福の瞬間
あなたもTULLY'S COFFEEで
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